従来、歯を失った場合の治療法としては、失った歯の隣在歯(隣の歯)に針金をかけて入れ歯にする方法、または、両側の歯を削ってブリッジ(差し歯)にする方法が選択されました。それは、選択肢としてそうした治療方法しかなかったということでもあります。しかし、入れ歯、また、ブリッジにした患者さんからは、治療後、時間が経過するにつれて、様々なトラブルを耳にするようになります。食事中や、誰かと話している最中、スポーツなどで身体を動かしている時に、義歯が動いて外れそうになって困ったという話もよく開かれます。なんといっても、毎日の食事を楽しくできないことは、一番の悩みの種でしょう。「固いものが食べられない」「入れ歯と歯茎の問に食べ物が入り込んで痛くて食べられない」ということばを多くの入れ歯の患者さんから耳にします。そのうえ、入れ歯やブリッジは、時の経過とともに、だんだん合わなくなってしまい、何度も作り直さなければならないことが多いようです。こうした機能面でのトラブルが主ですが、それに付随して多々精神面の問題に移行することもあるようです。例えば、周りの歯と義歯との色や形の違いが目立つのが気になって、人前で口を開くことができないと訴える方もおられます。また、歯の隙間に食べ物が詰まったようになって、口臭がひどいのではないかと不安で、人に会うことが億劫になってしまうこともあるようです。また、食事の後、入れ歯を外して洗ったりするのが恥ずかしく、外出や旅行などが気軽にできなくなったと嘆いておられる方もいます。私はこれまで、このようなトラブルを訴える患者さんに接し、多くの治療を行ってきましたが、インプラント治療は、問題を抱える患者さんが、確実に満足できる治療法だと確信しています。実際、インプラント治療は、その誕生以来、医学の目覚ましい進歩とともに、多くの研究が重ねられ、改良・発展してきました。今では世界中で数百万人もの治療実績が報告され、その優越性が証明されてきています。