鼻をつまんで食事をすれば、「味のないもの」を食べているのと同じことになるから、無味のオイルを摂るのと同じ作用が体重のセットポイントに働くのではないかという提案が書かれていた。彼は、高校時代の科学の授業で行われた実習のことを思い出したそうだ。その実習では、鼻をつまんでリンゴとタマネギを食べると、味の違いがわからなくなるという実験が行われた。鼻をつまんで何かを食べた場合、舌が知覚する塩辛い味や甘い味はまだ残っているが、鼻が知覚する複雑な風味は感じなくなる。だから、どの食品を食べる場合でも、風味をあまり感じることなく摂取すれば、その食品の一〇〇キロカロリー分は、一〇〇キロカロリーの無味のオイルを摂取するのと同じように、体重のセットポイントを低下させるはずだというのだ。私とデイリー、そして後に多くの人がこの方法を試した。われわれが実感した範囲では、デイリーの読みは正しかった。鼻をつまんで(通常は、数百円程度の水泳用ノースクリッフを使用)何かを食べた場合、普通に食べた場合と比べると、はるかに食欲が減退したのだ。だからあなたも鼻をつまんでピザー切れを食べれば、普通に食べたときと比べて、はるかに空腹を覚えなくなるだろう。最新ダイエットの掲示板で実施されたアンケートから、この「ノースクリッフ法」(鼻をつまんで食事をする方法)を試しか人の八五%が、食欲が抑制されたと感じていることがわかった。一方、この方法で食欲が増進されたと答えた人はゼ口だった。これは大きな発見だった。最新ダイエットは、ある種の食品(無味のオイルなど)を数百キロカロリー摂るだけで、体重を大幅に減らすことができるという考えにもとづいている。